沈香は、ジンチョウゲ科の樹木から採取される香木です。これらの樹木は、雷や害虫、風による折れなどの外的要因によって樹脂を分泌し自己修復を行い、特定の真菌に侵入されることで、数十年、さらには百年以上かけて変化し、最終的に貴重な沈香が形成されます。
檀香は、檀香科の植物である檀香属の心材から取られます。その成長は遅く、通常数十年かかって成木となります。成熟した檀香の木を伐採し、その硬く油分を多く含む木材部分から檀香を抽出します。
沈香は香りが非常に独特で、複雑で深みがあります。最初は爽やかな花の香りや果実の香りが漂い、加熱すると濃厚な蜜の香りやミルクの香りに変化し、最後には深い木の香りが残ります。産地によって香りの違いがあり、例えばベトナム産の沈香は甘くてしっとりした香りで、インドネシア産の沈香は濃厚で深みのある香りが特徴です。沈香の香りは非常に強い透過力を持ち、遠くからでもその独特の魅力を感じることができます。
檀香の香りは豊かで濃厚で、拡散性が非常に強く、点火すると香りがすぐに広がり、穏やかで心地よい余韻が続きます。
沈香と檀香は、どちらも非常に価値が高く、愛される天然香料です。
沈香は伝統的な医学で使用され、消化不良や呼吸器系の問題を和らげる効果があります。また、香りは心を落ち着かせ、リラックスした気分になります。
檀香も伝統的に使用され、特に消化不良や胸の痛みを和らげるために用いられます。さらに、香りは空気を浄化し、虫を追い払う効果があり、瞑想や宗教儀式でも使用されています。